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絵を描く
モンチカ先生のボイトレ、今回は個人レッスンだった。
カラオケ屋で。
アタシは仕事帰りで、楽器を持ってないので、カラオケの曲でレッスン。
今日は何にしようかな〜と、曲を選ぶも、仕事終わりで精魂尽き果ててて、これといって歌いたい曲もない。
エネルギーをあまり使わないで歌えそうな、しかしあまり歌ったことのない曲を適当にチョイス。
歌詞の内容もよく分かってない。

歌ってみた。
なんか、ちょーイマイチ。
歌詞が理解出来てないから、メロディをなぞってるだけだ。
綺麗なメロディラインだけど、歌っててそんなに楽しくはない。
だから今まで、カラオケでこの歌を歌ったことなかったのかも知れない。

そんな感じで始まった今回のボイトレ。
モンチカ先生のメスが入る。
この歌の前半はどういう景色か、サビはどうか、と歌詞の分析が始まる。
アタシは、「前半は、モノクロの綺麗な風景写真のスライドショーで、サビは、『でも結局それは現実じゃない』みたいな感じ。だから、『今は楽しいけど、どうせみんないなくなるんだ』という歌かな」と言った。
アタシの中では、本当に、それくらいしか出てこなかった。
すると、モンチカ先生、
『じゃあ、モノクロの写真は、どんな景色?湖は広い?(←歌詞に湖が出てくる)』
と、色々細かく聞いて、アタシに想像させる。
湖は広いし、湖面は静かで、湖の周囲の緑が潤ってて、空気は少しひんやり湿ってて、空は晴れてて、時間は早朝…と、急に歌詞の風景がリアルになった。
モノクロ写真のスライドショーだった前半部分が、いつのまにかモノクロではなくなっていた。

さらに、モンチカ先生は、アタシが想像しきれてない細部まで想像して、自分ならこう歌うというのを話してくれた。
例えば、『火の粉が暗い夜空に消えていくのを最後まで目で追うぷー』と。
消えて行く火の粉と、消えて行くだろう今の楽しい状況とを、重ね合わせるということだ。
サビの歌詞で『消えてしまわないで』と何度も何度も言っているこの歌のココロを、ここで表現するのか。

歌詞の中には、『焚火』という単語が出てくるだけで、火の粉が空に消えて行くとか、それを自分が見上げてるなんてことは一切書いてない。
モンチカ先生の想像だ。
なんて美しい想像をするんだろうと、鳥肌が立った。

この歌を、モンチカ先生はよく知らないと言っていた。
カラオケの画面に出てくる歌詞を読んで、今、歌詞の内容を知ったばかりの人が、瞬時にそこまで想像するって、凄くない?
この人は、そうやって、字面の表面的なところではなく、行間の、更にその奥まで見て、絵を描いてるんだね。
とても綺麗で、とても鮮明な絵を、描ききれているから、あんな歌が歌えるんだなぁ。

そうやって細かく想像して歌うと、アタシのちょーイマイチだった歌が、明らかに最初と違う!!
これからは、歌詞に関して、もっと細かく想像する習慣をつけていこうと思います。

| 猫丸 | - | comments(2) | - | - | - |

Comment

よっし〜 | 2019/06/29 2:04 AM |
改めて感じる すごい先生ですね!
猫丸 | 2019/06/29 6:58 PM |
>よっし〜さま

そうなんですよー(^-^)









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